輪郭強調

概要

画像から輪郭を検出して、その輪郭部分を強調します。 その点で一般的な輪郭強調処理と基本的には同じですが、ピンぼけ・手ぶれレスキューの輪郭強調は使い方次第で多彩な効果を得られる柔軟で強力な仕組みになっています。

まず、輪郭検出半径を任意に指定できるため、被写体の大まかな輪郭を強調することも、細かな輪郭を強調することも自在です。 そして、RGB値や輝度ばかりでなく色相の輪郭を抽出したり、強調する範囲を輪郭の明るい側か暗い側に限定するなどの指定を活用することで、さまざまな輪郭強調効果を得ることができます。



標準パラメーター

典型的な利用方法での便宜のため、以下の選択枝を用意してあります。 そのまま実行しても効果を得られますが、画像にあわせて輪郭検出半径や効果の指定値を調整することをお勧めします。



パラメーター

輪郭検出のみ行う・輪郭検出対象・検出する輪郭の明暗・境界検出条件・輪郭検出感度・輪郭強調方法・アンシャープマスク半径比率・輪郭検出半径・効果の、9つのパラメーターがあり、輪郭強調を選択するとコントロールパネル(画面右側)に表示されます。

さまざまな指定ができる分パラメーターが多いので、慣れるまでは標準パラメーターを活用して、その状態から輪郭検出半径と効果を調整するのが良いかもしれません。



輪郭検出のみ行う

これをチェックして実行すると、輪郭強調処理は行わず、輪郭検出だけを行ってその結果を画像として表示します。 効果の範囲や強度を詳しく確認したい時に使用して、輪郭検出結果を確認して下さい。

輪郭検出対象がRGBの場合のみカラー表示、輝度と色相の場合にはモノクロの結果となります。 いずれの場合も、より明るい部分が輪郭がより強く検出されたことを示します。

輪郭検出対象

輪郭検出を行う対象となる画像の情報を指定します。

輪郭強調方法にアンシャープマスクを選んだ場合には、上記の輪郭検出対象に応じてRGB・輝度・彩度のモードでのアンシャープマスクが行われます。

画面は元画像と「輪郭検出のみ行う」で表示した輪郭検出結果で、それぞれの輪郭検出対象は左からRGB・輝度・色相。 輪郭検出対象の違いによって輪郭が強く検出される部分が異なることに着目して下さい。



検出する輪郭の明暗

輪郭検出対象にRGBか輝度を指定した場合、輪郭の明るい側または暗い側だけを検出することができます。

多くの場合、暗い側だけに輪郭強調を施すと、強調処理を目立たせることなく画像を引き締めることができます。 但し、逆に明るい側のみの輪郭強調の方が目立たずに画像を引き締められる場合もあり、指定と効果の対応はあくまで画像次第です。

境界検出条件

輪郭検出においては、指定した輪郭検出半径に応じた幅の輪郭が検出されますが、その中心部分を境界として輪郭の周辺部とは別の強弱で検出することができます。

8通りの選択枝(周辺部のみを検出/境界を弱めに検出/境界をやや弱めに検出/標準/境界をやや強めに検出/境界を強めに検出/境界部のみ検出)がありますが、通常は標準でお使い下さい。

輪郭検出感度

検出される輪郭の濃淡は輪郭強調における強調の強弱として扱われますので、高い感度で輪郭検出を行えば(同じ効果の指定でも)その分だけ強く強調処理が施されることになります。

7通りの選択肢(自動(輪郭強調方法別)/自動(階調優先)/低感度/やや低感度/中感度/やや高感度/高感度)がありますが、通常は自動(輪郭強調方法別)でお使い下さい。

輪郭検出方法によって輪郭強調処理に都合の良い感度に自動的に調整を行うのが「自動(輪郭強調方法別)」の指定です。

また、検出される輪郭の強弱は極めて幅の広い情報となりますが、画像中で最も強く検出された場所の強さを基準に全体の感度を調整するのが「自動(階調優先)」の指定です。 この指定を用いると、検出される輪郭の強度は(頭打ちにされないという意味で)最も階調を保つことができますが、普通は画像全体として見るとかなり低いレベルの輪郭情報にしかなりません。 なお、輪郭検出対象にRGBを、輪郭強調方法に加算(暗い側は減算)を指定した場合には、「自動(輪郭強調方法別)」は「自動(階調優先)」と同じになります。

逆に、「自動(階調優先)」以外を選択した場合には、ある程度以上の強度で検出された輪郭は上限値で頭打ちされることになります。 また画像の1カ所だけで局所的に強い輪郭強調が行われるよりも、適度な強度の頭打ちが行われた結果ある程度広い範囲で最大強度の輪郭強調が行われた方が自然な結果を得られるのが普通です。

輪郭強調方法

検出された輪郭に従って(輪郭の濃淡に応じた強度で)輪郭強調を行う方法を選択します。

アンシャープマスク半径比率

輪郭強調方法にアンシャープマスクを選択した場合、アンシャープマスクの処理半径を輪郭検出半径からの比率で指定することができます。

通常は 100 でお使い下さい。

輪郭検出半径

輪郭検出半径を変えると、画像中の検出される輪郭が変化します。

小さな輪郭検出半径の指定では、被写体中の細かいけれども明確な輪郭が強く検出されます。 大きな輪郭検出半径の指定に対しては、被写体中の大きな構造の輪郭が強く検出されます。

極めて重要なパラメーターですので、画像の状況と補正意図に応じた輪郭検出半径を指定することを強くお勧めします。

慣れないうちは、必要に応じて「輪郭検出のみ行う」のチェックを利用して輪郭検出半径と検出される輪郭の関係を見定めるようにすると、次第に輪郭検出半径を経験的に指定できるようになります。

画面は元画像と「輪郭検出のみ行う」で表示した輪郭検出結果で、それぞれの輪郭検出半径は上から 3.0・7.0・15.0 pixel。 一般に、大きな輪郭検出半径に対しての方が輪郭が強く検出される傾向がありますが、強弱の違いだけではなく、相対的に強く輪郭検出される部分が異なることに着目して下さい。



効果

画像の状況や、主に輪郭検出対象・輪郭強調方法・輪郭検出半径などのパラメーターによって、効果の度合いにはかなりの差が生じます。

激しく過剰な輪郭強調結果が出ても驚かず、得られた結果に応じて効果として施す強度を調整して下さい。

使用時のコツ

典型的な使用例は標準パラメーターに用意してありますので、それらの方向での利用は容易です。 その場合、画像や意図に応じて、輪郭検出半径と効果を調整することをお勧めします。

他にも工夫次第でさまざまな利用方法があり得ますが、ここではその一例として、周辺にほとんど影響を与えずに主要被写体のみを浮き上がらせる例を挙げておきます。 被写体がディテールに富み、一方で背景が滑らかであることを利用した応用例で、大きな輪郭検出半径を指定する一方で、境界検出条件を「境界部のみ検出」とすることで狙いを果たしています。

被写体の外形輪郭のすぐ外側にもほとんど影響を与えることのなく、これほどまで被写体にシャープネスを付加できるフィルターは他にありません。

  元画像   輪郭強調処理後  
     
    輪郭検出のみ行う OFF
輪郭検出対象 RGB
検出する輪郭の明暗 明暗両側
境界検出条件 境界部のみ検出
輪郭検出感度 自動(強調方法別)
輪郭強調方法 アンシャープマスク
アンシャープマスク半径比率 100
輪郭検出半径 10.0
効果 60
 
  共に2分の1縮小後一部のみトリミング、原寸版は以下
 
  元画像 (365,140 bytes)   処理後全体 (222,047 bytes)  


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