階調・色調補正 - 明るさ補正

概要

画像の明るさを調整します。

階調補正機能のひとつで、ガンマ曲線に応じた補正を行うものです。



パラメーター

明るさ補正のパラメーターは、「色調・階調・明るさ」タブの一番下側、「明るさ」のみです。



明るさ

指定の値に応じて、画像の明るさを補正します。

プラスの値に対しては画像を明るく、マイナスの値に対しては暗く補正します。

使用時のコツ

単に明るさを補正しただけでは、コントラストが低い印象になりますので、ヒストグラム補正機能と併用するのが良いでしょう。

また、トーンカーブ機能を使う場合コントラストなどの調整と同時に画像の明るさを調整できますが、たとえばコントラストと明るさの両方をトーンカーブ機能だけで思い通りに調整するのは難しいものです。

ピンぼけ・手ぶれレスキューでは、階調・色調補正の5種類の補正を重ねて行うことによる画質劣化をまったく心配する必要がありませんので、その場合トーンカーブ機能では主にコントラストのみを意識し、画像の明るさの最終的な調整には明るさ補正機能を用いた方が良いでしょう。

これは明るさ補正機能のガンマ曲線を、トーンカーブ風にグラフ化したもので、このような補正機能を一般にガンマ補正とも呼びます。

左下が最も暗い階調値 0 の原点、横軸は画像の元の階調、縦軸は補正後の画像の階調です。

なお、このグラフの例では、画像は明るくなります。



ガンマについて

以降、ガンマについて理解を深めたい方以外はお読み頂く必要はありません。 ガンマという事柄に関する一般的な原理について簡単に説明しておきますが、ガンマ補正などの原理を知らなくても、明るさを補正・調整するのになんの不都合もありません。

一般にデジタル画像は、画像の濃淡を単なる光の量で記録しているのではありません。

人間の視覚は、かなりの暗闇にも物の形を判別する一方、太陽のように極めて明るいものであっても、なんとか形を識別できます(たとえば夕日)。 これは光の量で比較するととてつもない明暗差ですが、人間の視覚はさまざまな明るさを、光の量に比例した明るさとして認識するのではありません。 暗いところでは物体が反射する僅かな光の量の差を判別しますが、極めて明るいものに対してはそうではないのです。

このような光の量の差を効率的に把握するために、デジタル画像などでは光の量を逆ガンマ変換し、その結果の値を濃淡情報として保持します。 逆ガンマ変換というのはあまり使わない表現ですが、定数を無視して書けば、[濃淡を表す値]の[ガンマ値]乗=[光の量] の関係で、光の量から濃淡を表す値を求めることをそう呼びました。

その値(濃淡を表す値)は人の感じる「明るさ」を表すのに望ましい数値となりますので、そこそこの明暗差のあるシーンでも、JPEG や BMP ファイルのようにRGB各8ビット(256 値)の階調で画像として表現できるようになります。

たとえばデジカメでは、画像を記録するときにそのような変換が行われています。 逆にCRTや液晶モニタでは、ガンマ変換が行われて、記録されている濃淡を表す値が光の量に反映されて再現されます。

ところが、媒体によって表現できる光の量の幅は異なります。 たとえばCRTモニタは発光しますが、液晶モニタや写真のプリントは発光しません。 それぞれの再現できる光の量の幅は異なります。 また、本来写し取る元になったシーンでは、たいていの場合CRTモニタに表現できる以上の明暗差があった筈です。

これらの間を調整するのがガンマ値で、媒体の許容範囲に応じた明暗差で画像を再現します。 すると不思議なことに人間の視覚は、ガンマ値の異なる別の媒体で再現されていても同じものを同じと捉えるのです。 なおCRTモニタの場合、1.8〜2.4 程度のガンマ値が用いられているのが普通です。

本来はガンマ値の異なる媒体の間で、濃淡を表す値の調整を行うのがガンマ補正です。 その変換式は、[変換後の濃淡を表す値]の[ガンマ値]乗=[元の濃淡を表す値]の[ガンマ補正値]乗 のようになります。

これは結局、画像の明るさを調整していることと同じです。 言い方を変えれば、画像の明るさを調整するためにも同じ変換によるのが原理的に望ましい方法なのです。 そのようなわけで、明るさを補正・調整する機能のことを、ガンマ補正とも呼ぶことがあります。



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